貴重な資料を未来へ
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15■資料の形態によって保存方法を選ぶ「どのように」保存するのか?資料の「こすれ」や荷重による変形・破損がないように収納する。質の悪い資料は隔離する、など。貴重書その他の図書・資料立体的な工芸品一枚もの資料大きな一枚もの資料新聞紙雑誌・パンフレット参考文献: 『IFLA図書館資料の予防的保存対策の原則』エドワード・P.アドコック編集 国立国会図書館訳(2003.7)板紙とクロスで資料に合わせた保存箱を作成する。保護紙でできた保存箱やフォルダーに収納。光や埃から遮断するために、薄葉紙など柔軟な保護紙で包装する。大きさや種類が同じものを一緒に封筒・フォルダー・保存箱などに入れる。図面用の引き出しに保管。フォルダーに個別に挟む。マイクロ化・デジタル化が望ましい。大きさ・厚みを揃え、封筒・フォルダー・保存箱などに入れる。大きさの異なる資料は、封筒に入れてから保存箱に収納する。薄くて自立できない資料は、パンフレットフォルダーを作成。その他の図書・資料保存箱やフォルダーに収納する際は、「詰 めすぎない」「箱にちょうど埋まるようにする」「大きさごとに並べる」「傷んだものは隔離する」「革製本と紙・クロス製のものは別にする」など。立体的な工芸品行燈(あんどん)や人形などを薄葉紙や綿布団で包む。一枚もの資料大きさや重さの違う資料、質の悪い紙(酸性紙や変色した紙)は別置する。大きな一枚もの資料一つのフォルダーに複数の資料を入れる 場合は、間に薄葉紙を挟むことが望まし い。引き出しに入りきらない大きな資料は、特注の保存箱や丸筒に収納する。新聞紙原物として残す必要がある場合は、脱酸処理をしてから、ポリエステルフィルムに挟む、フォルダーや保存箱に収納する、など。パンフレットフォルダー厚紙による表紙を装備したフォルダー。自立できない薄い冊子などに有効。どのような保存対策があるか-3資料保存の実践

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