紙に関すること: 2016年12月アーカイブ

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著者のマーク・カーランスキー氏は米国のノンフィクション作家です。『鱈―世界を変えた魚の歴史』(飛鳥新社)は15か国語以上に翻訳され、世界的なベストセラーになっています。『塩の世界史―歴史を動かした小さな粒』(中央公論新社)、『1968―世界が揺れた年』(ヴィレッジブックス)など著書多数です。

 

「テクノロジーの開発は、つねに必要からなされてきた。」との考えに基づいて、紙の歴史を解説している書です。ヨーロッパからイスラム、中国、日本、アメリカなど世界各国を取材し、紙が人類と密接にかかわってきたことやその影響について書かれています。

 

主な内容は、

序章 テクノロジーの歴史から学ぶほんとうのこと

1章 記録するという人間だけの特質

2章 中国の書字発達と紙の発見

3章 イスラム世界で開花した写本

4章 美しい紙の都市ハティバ

5章 ふたつのフェルトに挟まれたヨーロッパ

6章 言葉を量産する技術

7章 芸術における衝撃

8章 マインツの外から

9章 テノチティトランと青い目の悪魔

10章 印刷と宗教改革

11章 レンブラントの発見

12章 後れをとったイングランド

13章 紙と独立運動

14章 ディドロの約束

15章 スズメバチの革新

16章 多様化する使用法

17章 テクノロジーの斜陽

18章 アジアへの回帰

終章 変化し続ける世界

謝辞

年表

参考文献

PAPER 紙の世界史』日本語版付録

世界を巡る「紙」の歴史に新たな1ページを加えたイスラム経済 

 

 『PAPER 紙の世界史 歴史に突き動かされた技術』

著者: マーク・カーランスキー

訳者: 川副智子

発売日: 20161124

判型: 四六判、493

出版社: 徳間書店

http://www.tokuma.jp/bookinfo/9784198642969

定価: 2,400円(税別)

 

(参考)当ブログで過去にご紹介した紙の歴史に関する主な文献です。

■文献 『世界を変えた100の本の歴史図鑑 古代エジプトのパピルスから電子書籍まで』ロデリック・ケイヴ、サラ・アヤド著(2015)

http://www.tokushu-papertrade.jp/digimon/mon-blog/2016/08/-100.html

■文献 『紙 二千年の歴史』 ニコラス・A・バスベインズ著 市中房江ほか訳(2016)

http://www.tokushu-papertrade.jp/digimon/mon-blog/2016/06/post-692.html

■文献 『紙―昨日・今日・明日 日本・紙アカデミー25年の軌跡』日本・紙アカデミー編(2013)

http://www.tokushu-papertrade.jp/digimon/mon-blog/2013/10/25-8.html

■文献 『メディアとしての紙の文化史』ローター・ミュラー著、三谷武司訳(2013)

http://www.tokushu-papertrade.jp/digimon/mon-blog/2013/05/post-783.html

■文献 『必携 古典籍古文書 料紙事典』 宍倉佐敏編著(2011)

http://www.tokushu-papertrade.jp/digimon/mon-blog/2011/08/post-141.html

■文献 『知っておきたい紙パの実際 2009』 紙業タイムス社(2009)

http://www.tokushu-papertrade.jp/digimon/mon-blog/2009/06/2009.html

■文献 『和紙の歴史 製法と原材料の変遷』 宍倉佐敏著(2006)

http://www.tokushu-papertrade.jp/digimon/mon-blog/2008/04/post-770.html

■文献 『紙の歴史―文明の礎の二千年』 ピエール=マルク・ドゥ・ビアシ著、丸尾敏雄監修、山田美明訳(2006)

http://www.tokushu-papertrade.jp/digimon/mon-blog/2008/04/post-769.html

(文責 神谷)

 

 

 

 

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韓国国立中央図書館が米国プリザベーション・テクノロジーズ社の大量脱酸システムを導入し、試運転を終えたそうです。施設の面積は138㎡で、年間810万冊の処理能力があるようです。すでにソウル大学中央図書館など11機関から委託処理の申請がきているそうです。

 

脱酸の方式は「ブックキーパー法(Bookkeeper)」で、酸化マグネシウムの微粒子を分散させたフルオロ・カーボンの処理液に紙資料を浸して酸性紙を中和させるものです。本や地図、新聞、雑誌などの酸性紙資料が対象で、脱酸により紙の寿命が35倍延びることが期待されています。

プレスリリースによれば、ブックキーパー法は米国議会図書館やポーランド国立図書館、南アフリカ国立図書館などでも採用しているとのことですが、日本でも2008年から稼働しています。

 

韓国国立中央図書館プレスリリース(韓国語):

http://www.nl.go.kr/nl/commu/libnews/article_view.jsp?board_no=8888&notice_type_code=3&cate_no=0

米国Preservation Technologies(英語):

http://ptlp.com/en/

プリザベーション・テクノロジーズ・ジャパン:

http://preservationtechnologies.jp/overview-jp.html

(文責 神谷)

 

 

 

 

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英国のケンブリッジ大学にあるフィッツウイリアム美術館が1414年にパリで制作された写本MS251の修復事例を紹介。事前の状態調査から修復内容の意思決定、解綴、補修、再製本までの工程を豊富な写真とイラストで解説しています。

 

Under the Covers: The Conservation and Rebinding of Fitzwilliam MS 251(英語):

http://www.fitzmuseum.cam.ac.uk/gallery/utc

(文責 神谷)

 

 

 

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39回文化財保存修復学会は、下記日程で開催されます。研究発表の申し込みは1219日(月)から、機器等展示や研究発表要旨集広告掲載の申し込みはすでに受け付けています。参加申込みはセカンドサーキュラー(第2報)で発表される予定です。

 

会期: 201771日(土)・2日(日)

会場: 金沢歌劇座(石川県金沢市下本多町)

 

プログラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

630日(金)

プレイベント 

1)石川県文化財保存修復工房 見学 

2)石川県立歴史博物館と近代化遺産をめぐるヘリテージツアー

 

71日(土)

口頭発表

ポスターセッション

機器等展示

特別講演 「地域に根差した文化財修復」(仮題) 

中越一成((一財)石川県文化財保存修復協会代表理事/第39 回大会実行委員会委員長)

懇親会(ANAホリデイ・イン金沢)

 

72日(日)

口頭発表

ポスターセッション

機器等展示

総会

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

詳細は:

https://jsccp.or.jp/taikai39/index.html

(文責 秋田)

 

 

 

 

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本書の初版は2012年に出版されましたが、今年9月に、展示方法や保存管理、輸送方法などについてさらに詳しく解説した改訂版が刊行されました。「1美術品の取り扱いの基礎知識」では、「展示」と「保存管理」の項目が増えました。「展示」では、地震対策や免振装置、免振装置の原理と利用上の注意が加わり、「保存管理」では調査診断や予防保存、修理保存が加わりました。

7額装作品」では、「梱包・開梱、輸送」の項目では新たに強化段ボールの「トライウォール(商品名)」や「エサフォーム(商品名)」などが紹介されています。

 

初版については:

http://www.tokushu-papertrade.jp/digimon/mon-blog/2012/05/post-198.html

 

改訂版の主な内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

まえがき

1美術品の取り扱いの基礎知識(神庭信幸 東京国立博物館特任研究員)

2素材別の留意事項(神庭信幸)

3陶磁器(今井敦 文化庁美術学芸課主任文化財調査官)

4漆芸品(小松大秀 秋田市立千秋美術館長)

5金工(伊藤信二 京都国立博物館企画室長)

6刀剣(原田一敏 東京藝術大学大学美術館教授)

7額装作品(相澤邦彦 兵庫県立美術館主査学芸員)

8掛物(名児耶明 五島美術館副館長)

9巻子(松原茂 根津美術館理事・学芸部長)

10屏風(松原茂)

11茶道具(名児耶明)

12染織(小山弓弦葉 東京国立博物館工芸室長)

13古書・歴史資料(高橋裕次 東京国立博物館保存修復課長)

14考古資料(井上洋一 東京国立博物館学芸企画部長)

15彫刻(岩田茂樹 奈良国立博物館上席研究員、浅見龍介 東京国立博物館博物館企画課長)

16甲冑(池田宏 東京国立博物館客員研究員)

17自然史標本(松浦啓一 国立科学博物館名誉研究員)

18民俗・民族資料(園田直子 国立民族学博物館教授)

<資料編>

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

『博物館資料取扱いガイドブック―文化財、美術品等梱包輸送の手引き』

編集: 財団法人 日本博物館協会

発行: ㈱ぎょうせい

http://shop.gyosei.jp/index.php?main_page=product_info&products_id=9189

判型: B5判、230

発行日: 2016930

定価: 2,750円(税別)

(文責 神谷)

 

 

 

 

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米国の半導体メーカーのインテルと組んでアートなどの情報発信をしているThe Creators Projectが修復動画をサイトに6本アップしました。

 

1)    米・メトロポリタン美術館

「油彩画の修復6つのステップ」(505

2)    英・V&A(ヴィクトリア&アルバート美術館)

「修復に使用する韓国の韓紙(ハンジ)の手漉き工房の訪問」(340

3)    米・ゲティ美術館

「グルジア国立博物館所蔵の青銅ランプの修復」(335

4)    アメリカ自然史博物館

"Lonesome George"と呼ばれるガラパゴス諸島で死んだウミガメの保存プロセス」(434

5)    米・モルガン・ライブラリー

「チャールズ・ディケンズ手稿の修復」(431

6)    英・テート・ギャラリー

「マーク・ロスコ作"Black on Maroon"の修復」(1726

 

6 Mesmerizing Videos of Museum Practitioners at Work | Conservation Lab

(英語):

http://thecreatorsproject.vice.com/blog/6-museum-practitioners-at-work-conservation-lab

(文責 神谷)

 

 

 

 

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