文献: 2016年9月アーカイブ

tyoujuu1.jpg

 

京都市にある古刹 栂尾山高山寺に伝わる国宝「鳥獣人物戯画(略称 鳥獣戯画)」全4巻は、平安時代末期以降に複数の作者によって描かれたものと言われ、現存する最古の漫画ともいわれています。「鳥獣戯画」は、平成21年度から4年間にわたり全面修理されました。修理をしたのは、京都国立博物館内に工房を置く、国宝装こう師連盟の株式会社岡墨光堂です。「鳥獣戯画」は、平成26年秋の京都国立博物館を皮切りに全国で巡回展も開催されました。

本書は図版が豊富で、単に修理の記録だけでなく、今回の修理によっていくつかの新たな知見についても述べられています。

 

主な内容は、

発刊にあたって髙山寺山主 小川千恵

序文(見開き)京都国立博物館館長 佐々木丞平

図版編

甲巻

乙巻

丙巻

丁巻

鳥獣人物戯画四巻全体構成

 

修理概要 料紙の損傷―折れ・皺

修理概要 料紙の損傷―毛羽立ち・浮き・汚れ

修理概要 表紙・見返しの損傷

修理概要 修理後の仕様

修理概要 「鳥獣人物戯画」と「華厳宗祖師絵伝」の旧仕様

修理概要 「鳥獣人物戯画」内箱の意匠

修理概要 「華厳宗祖師絵伝」内箱の意匠

修理概要 修理工程

修理概要 料紙の紙質検査―料紙繊維写真

修理概要 損傷図面

修理概要 料紙一枚の状態での観察

修理により得られた新知見 甲巻―前半と後半の料紙の違い

修理により得られた新知見 甲巻―切り離された料紙

修理により得られた新知見 甲巻―料紙の表・裏

修理により得られた新知見 乙巻―料紙の表・裏

修理により得られた新知見 乙巻―切断された料紙

修理により得られた新知見 乙巻―裏返っていた料紙

修理により得られた新知見 乙巻―第十二紙裏面に描かれた鷹

修理により得られた新知見 丙巻―もとは料紙の両面に描画されていた

修理により得られた新知見 丙巻―もとは料紙の両面に描画されていた

修理により得られた新知見 丙巻―簀目から分かること

修理により得られた新知見 丙巻―毛羽立ちと汚れから分かること

修理により得られた新知見 丁巻―墨痕の認められる旧補修紙

修理により得られた新知見 紙継下に隠れていた描写

修理により得られた新知見 紙継下の数字

修理により得られた新知見 「髙山寺」朱文長方印の種類と捺印状況

修理により得られた新知見 東京国立博物館所蔵本断簡の調査

修理により得られた新知見 MIHO MUSEUM所蔵本甲巻断簡の調査

修理により得られた新知見 MIHO MUSEUM所蔵本丁巻断簡の調査

参考 鬼原論文参考図版

 

論考編

国宝鳥獣人物戯画修理報告

 はじめに―装潢師の立脚点 岡岩太郎

 修理概要と新知見 大山昭子

 装潢修理現場でおこなわれる紙質検査について 岡岩太郎

国宝「鳥獣人物戯画」の保存修理

  ―文化財保存、及び美術史的観点から鬼原俊枝

「鳥獣人物戯画」の料紙について 湯山賢一

国宝「鳥獣人物戯画」甲巻における現状変更(錯簡訂正)の

   検討について朝賀浩

あとがき 鬼原俊枝

 

『鳥獣戯画 修理から見えてきた世界―国宝 鳥獣人物戯画修理報告書』 

監修:高山寺 

編集: 京都国立博物館 

発行: 勉誠出版

http://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&products_id=100625

発行日: 2016920

判型: B5判、256

価格: 10,000円(税別)

(文責 神谷)

 

 

 

 

| | コメント(0) | トラックバック(0)

110007025171.jpg

 

本報告は、杉野服飾大学・杉野服飾大学短期大学部紀要52006)に掲載されたものです。pdfファイルで読むことができます。衣裳博物館の敷地や建物、室内、保存環境などを総合的に維持管理していくIPM(総合的有害生物管理)の考え方に基づいて実践してきた内容と問題点や今後の課題などが述べられています。日常清掃や温湿度の安定化、照度や紫外線の管理など、多くの博物館が抱えている問題に取り組んでいます。

 

杉野服飾大学・杉野服飾大学短期大学部紀要杉野服飾大学 5 89-103

「衣裳博物館の保存・展示環境の現状と課題―IPMの実施を目指して―」隅田登紀子:

http://ci.nii.ac.jp/naid/110007025171

(文責 秋田)

 

 

 

 

| | コメント(0) | トラックバック(0)

e1835.jpg

 

「持続的な地域資料保全活動を行うために必要なことは」というタイトルで、8月に開催されたIFLA(国際図書館連盟)の年次大会における「災害時の資料保全活動」をテーマとしたセッションの予稿を紹介する投稿が国立国会図書館のカレントアウェアネスに掲載されました。国立国会図書館 関西館図書館協力課・武田和也氏が執筆しています。

自然災害の多いわが国でも参考になる内容です。

 

E1835 - 持続的な地域資料保全活動を行うために必要なことは(米国):

http://current.ndl.go.jp/e1835

(文責 秋田)

 

| | コメント(0) | トラックバック(0)
株式会社TTトレーディング
デジタルもんじょ箱トップへ

最近のトラックバック

過去の記事