文献: 2014年6月アーカイブ

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国立国会図書館は平成25年度から、本の外箱やカバー、帯などを含む原装のままの保存用複本の収集を開始しました。当分の間は、国内の装幀関係コンクールに出品された図書を収集対象にし、一般の閲覧や複写などには供さず、公共的な展示会のみに貸し出すそうです。収集資料には、バーコードラベルや請求記号ラベルを貼らず、中性紙の袋に入れて関西館の書庫に保存しているとのことです。

詳しくは、国立国会図書館月報639号の1011頁「図書資料の原装保存について」をご覧ください。

 

関連して、「造本・装幀文化の保存と伝承」を絵本作家・画家の浜田桂子氏が寄稿。浜田氏は国内の造本装幀コンクールの審査に関わった経験から、造本・装幀について解説しています。奈良時代の巻子本(かんすぼん)に始まり、折本(おりほん)や袋綴(ふくろとじ)などの歴史を踏まえたうえで、原装保存の意義を「意匠の伝承」「物質としての素材の伝承」「技術の伝承」「時代感覚の伝承」の4つに分けて解き明かしています。(同49頁)

 

国立国会図書館月報はpdfファイルで読むことができます:

http://www.ndl.go.jp/jp/publication/geppo/

(文責 秋田)

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絵画保存修復家の岩井希久子(いわいきくこ)さんの著書です。20134月に出版した『モネ、ゴッホ、ピカソも治療した絵のお医者さん 修復家・岩井希久子の仕事』(美術出版社)に次ぐ著作です。

聞き手・構成はフリーの編集者 中野照子さん。

 

『モネ、ゴッホ、ピカソも治療した絵のお医者さん 修復家・岩井希久子の仕事』:

http://www.tokushu-papertrade.jp/digimon/mon-blog/2013/07/post-314.html

 

主な内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

プロローグ

第一章    私の生い立ち。そして修業時代

私の家族と幼少時代

絵描きになりたいと夢見る頃

父が教えてくれた絵画修復という仕事

結婚。そして絵画保存修復の道へ

このままではだめだ。何とかしなきゃ

イギリスで絵画修復の仕事を探す

ギブ・アンド・テイクの精神を学ぶ

修復にもオリジナリティが必要

楽しかったロンドンでの生活

女性であってももっと自由に

第二章    絵画修復家として仕事を始める

◎絵画の保存修復の基礎知識

「修復」という言葉の意味

絵画修復の流れ

現代の絵画修復の考え方

イギリスから帰国して、仕事を始める

 ◎当時の時代背景

バブル景気時における絵画修復

      コンディション・チェックという仕事

       ◎コンディション・チェックの基礎知識

        展覧会に関わる職種

        岩井のコンディション・チェック

      絵を守る立場で、ときに厳しく

      経験から生まれたコンディション・レポート

      たくさんの人との出会いが生まれた

      忙しさは頂点に達し、バブル崩壊

第三章    私の絵画修復

もう一度学び直そうと決意

母親になり、子どもを預けて仕事を続ける

公私ともに充実したアメリカでの研修

次女の出産で考えたこと

絵画をよく観察することが基本

◎絵画修復の仕事場

アルチザンの誇りを持って

     修業時代のスモックを着て

     最初は汚れを取ること

     ニスを取り除く

     裏打ちを剥がして平面性を取り戻す

     もう一度張り替え直す勇気も必要

     日本の伝統技術を生かしたパネルを考案

     修復はあくまで謙虚でありたい

     作家のこだわりを知ることも大切

     地味だけど、やりがいのある仕事

第四章    修復から保存へ

最良の修復とは何か

劣化を遅らせる方法を考える

イギリスで共同研究を行う

親子水入らずのロンドン生活

モネの≪睡蓮の池≫との出会い

 ◎地中美術館の構想と制作現場

保存しながら展示する

修復して隔離密閉

モネ室が実現する

二〇〇四年という年

第五章    未来に向けて

山下清の貼り絵を修復

ディズニーのセル画のカビと戦う

ベトナムの絹絵に出会う

絹絵の裏打ちを絹で行う

作家の思いをどこまで伝えられるか

震災の爪痕を残す

美術館名品展で驚いたこと

もう一度、絵画保存修復について

重要なのはこれからの人材育成

夢はガラス張りの修復センター

これからが本番

 ◎岩井希久子をさらに知るために

修復家修業中の貴愛さん

「二人には負けられない」のゑさん

「母は絵に愛されています」

刊行に寄せて 浜田知明

ぼくの知っている希久子さん 野見山暁治

エピローグ

岩井希久子 自筆年譜

(本書で紹介した美術館)

(参考資料・取材協力)

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

『ソリストの思考術 岩井希久子の生きる力』 

著者: 岩井希久子

聞き手・構成: 中野照子

発行日: 201436日 

発行所: ㈱六曜社

https://www.rikuyosha.co.jp/products/detail4366/

判型: 四六判、206

定価: 1,600円(税別)

 

「ソリストの思考術」はシリーズで、医学者や作家、映画監督などさまざまな分野で活躍している専門家の方々を取り上げています。

「ソリストの思考術」:

https://www.rikuyosha.co.jp/products/detail4315/

(文責 秋田)
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文化財虫菌害研究所は3年前から文化財IPMコーディネータ資格制度を設け、九州国立博物館と共催で講習会や試験を実施してきました。本書は、このような活動の中で、現場に即したわかりやすい手引きが欲しいという要望から出版されたものです。

写真や図版も多く、これから文化財のIPMを始めたい方々にもわかりやすく書かれています。巻末にはIPMに用いられる機器や用具類と文化財虫菌害防除認定薬剤などの製品情報も載っています。

 

主な内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

まえがき

1章 はじめに

2章 文化財IPMについて

2-1日本の文化財分野における生物被害防除の歴史

2-2文化財IPMとは何か

3章 文化財IPMを進めるために必要な情報

3-1文化財に影響を与える因子と文化財IPM

3-2今を知る、平常値を知る

3-3違いに気づく、何が問題かを知る

3-4原因を探る、計画を立てる

3-5IPM基本情報の種類と必要性

3-6IPM情報の収集・整理・活用

4章 PMメンテナンス

4-1IPMメンテナンスとは何か

4-2IPMメンテナンスの方法

4-3IPMメンテナンスの具体例

5章 環境の調査

5-1温湿度の測定

5-2光の測定

5-3空気質の測定

6章 有害生物等の調査

6-1虫の観察と調査

6-2カビの観察と調査

6-3ダストの観察と調査

7章 被害発見時の対処

7-1被害を見つけたら

7-2殺虫・殺菌処置法

8章 IPMの実施体制

8-1館側の実施体制

8-2施工者の実施体制

8-3IPM技術者の育成と資質向上

9章 まとめ

附録(1IPMに用いられる機器や用具類

附録(2)文化財虫菌害防除認定薬剤一覧

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

『文化財IPMの手引き』

編集: 公益財団法人 文化財虫菌害研究所 理事長 三浦定俊

発行: 公益財団法人 文化財虫菌害研究所

http://www.bunchuken.or.jp/publication/

発行日: 2014325

判型: A4判・並製  64

定価: 1,800円(税別)

(文責 秋田)

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