修復: 2010年12月アーカイブ

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財団法人京都文化財団は『マンガ文化財入門(建造物編)』を発刊しました。21世紀を担う子どもたちに文化財保護への関心と理解を深めてもらうことを目的に制作されたものです。冊子は、2012年度の完成を目標にした世界遺産・清水寺「子安塔(こやすのとう)」の修理が題材になった副読本です。内容は、子安塔修理の現場へ室町時代(西暦1500年)に建造に携わった若者が過去から現代にタイムスリップするというストーリーです。後半には資料として中世大工の作業風景や文化財保護の体系、文化財保護資金貸付のしおりなども載っています。「建造物編」のあとの予定については未定とのことです。

文化財保護の関係者や学校関係に配布中です。(文責 神谷)

 

『マンガ文化財入門(建造物編)』

201011月発行、初版5,000

5判、34

発行:財団法人京都文化財団

監修:京都府教育委員会指導部文化財保護課

作画:榎 朗兆(京都精華大学 マンガ学科卒、漫画家)

 

京都府京都文化博物館 財団法人京都文化財団 文化財保護基金室:

http://www.bunpaku.or.jp/info_kikin.html

 

 

 

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目次  kotennsekikomonnjo.pdf (pdf 356KB)

 著者の宍倉氏は長年、書写用紙や装飾加工紙などの「料紙」の調査をしています。古代から近世までの古典籍・古記録・古文書・経典・紙幣などさまざまな料紙の研究成果が本書の内容です。料紙の基礎知識にはじまり料紙調査の実際、調査方法などが多数の図版とともに具体的に書かれています。歴史学や国文学、書誌学、保存科学などの専門家19名がコラムに寄稿しています。(文責 神谷)

 

「美術館や博物館などの学芸員や紙の修復に携わる方々、保存・修復の研究者や学生さんなどにお読みいただきたいですね」(宍倉氏の話)

 

『古典籍・古文書料紙事典』

宍倉佐敏 編著

編集協力 増田勝彦・吉野敏武・日野楠雄・渡辺 滋

発行予定: 20115

5判・上製・300p(予定)

定価: 10,500円(税込)

 

 

 

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和紙を基材にした古文書などの修復の際に水を使ったクリーニングが一般的に行われています。紙に付着した汚れや有機酸を取り除くのに有効な処置です。虫損の補修に麩糊を使い補修紙を糊付けすることも修復技術として普及しています。一方これらの技術を適用すると資料が大量の水の洗礼を受けることになります。修復の際に使われる水の紙への影響などを調べたのが本報告書の内容です。

 

全国の紙資料修復業者に古文書修復法のアンケート調査を行うとともに水クリーニングが紙に与える影響や修復紙の「打ち紙」についても調べています。

 

和紙の伝統的な修復技術には長年の実績があり完成度が高いですが、これに覆いかぶさるように導入されてきた近年の欧米からの新しい技術については効率化が優先され、十分に検証されていないのでは?との疑問を報告者は投げかけています。

 

「アンケート調査の集計結果について感想をぜひお寄せ下さい。処理や工程の是非を結論付けるのは難しいですが、ご意見やご感想をお待ちしています。」(江前 准教授の話)

 

 

和紙を湿らせて木槌や杵で叩き、密度を高く表面を平滑にし、墨のにじみを抑えたり筆記性を向上させる技法のこと。

 

報告書(pdf7.5MB)は下記サイトからダウンロードできます。

「紙文化財修復法の調査に関するご協力のお願い」:トップページ左のサイドメニューの「報告書」をクリック。

http://enomae.web.infoseek.co.jp/cgi-bin/PaperConservation/

(文責 神谷)

 

 

報告書の目次-------------------------------------------------------------------

はしがき・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5

研究の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

1. 研究組織 7

2. 研究経費 7

3. ホームページ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

4. 研究成果要約(和文): ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

5. 研究成果要約(英文): ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8

6. 研究成果の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8

7. 雑誌論文発表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10

8. 研究発表 11

本論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

1. 修復手順の実例紹介・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13

1-1. 指定文化財の修復方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13

1-2. 修復事例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13

1-2-1 東京大学史料編纂所所蔵重要文化財『実隆公記』・・・・・・・・・13

1-2-2 東京大学史料編纂所所蔵重要文化財『愚昧記』・・・・・・・・・・14

1-3. 現在の修復対象に対する方針と事前調査・・・・・・・・・・・・・15

1-4. 今後の課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17

(追補)麩糊の調製方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17

2. 古文書修復法のアンケート調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・18

2-1. 実施の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18

2-2. アンケート調査の依頼・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18

2-3. 調査依頼文・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19

2-4. アンケート用紙・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

2-5. アンケートの集計結果と実施者からのコメント・・・・・・・・・・30

設問1 貴工房(貴社)で修復の対象となる文書の紙の種類はどのようなものですか。(複数可)・・・・36

3

設問2 クリーニング工程について・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38

設問3 裏打ち除去工程について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・77

設問4 クリーニング(及び裏打ち除去)工程後の乾燥について・・・・・83

設問5 虫損の補修工程はどのように行いますか。・・・・・・・・・・・91

設問6 裏打ちはどのように行いますか。・・・・・・・・・・・・・・・110

設問7 仕上げ工程はどのように行いますか。・・・・・・・・・・・・・126

3. 水によるクリーニング工程が文化財料紙の紙質に与える影響・・・・132

3-1. 本研究の背景と目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・132

3-1-1 修復の理念・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・132

3-1-2 水クリーニングの目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・132

3-1-3 水クリーニングの種類・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 132

3-2. 乾燥方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・133

3-3. 実験試料および評価方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・133

3-3-1 試料調製・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・133

3-3-2 強制湿熱劣化処理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 135

3-3-3 水クリーニング処理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・136

3-3-4 物性値評価方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・137

3-3-5 試料調製と処理の流れ・・・・・・・・・・・・・・・・・・138

3-4. 結果と考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・138

3-4-1 湿熱強制劣化によるpH の変化と水クリーニング処理の影響・138

3-4-2 強制劣化による色の変化と水クリーニング処理の影響・・・・141

3-4-3 強制劣化による機械的強度の変化・・・・・・・・・・・・・143

3-4-4 比散乱係数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・158

3-4-5 湿熱強制劣化による物性変化のまとめ・・・・・・・・・・・159

3-5. まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・161

引用文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・161

4. 打ち紙処理により高密度化したシートの濡れ伸び挙動・・・・・・163

4-1. 本研究の背景と目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・163

4-2. 自動打ち紙試験装置の製作と制御・・・・・・・・・・・・・・164

4-3. 試料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・. 165

4-3-1 試料の種類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・165

4-3-2 試料の含水率調整と打ち紙条件・・・・・・・・・・・・・・165

4

4-3-3 観察及び測定した物性・・・・・・・・・・・・・・・・・・166

4-4. 結果と考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・167

4-4-1 外観の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・167

4-4-2 表面及び断面の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・167

4-4-3 圧縮圧力と物性変化の関係(コピー用紙)・・・・・・・・ 168

4-4-4 圧縮圧力と物性変化の関係(和紙) ・・・・・・・・・・・ 171

4-4-5 圧縮時含水率と物性変化の関係(コピー用紙)・・・・・・173

4-4-6 圧縮時含水率と物性変化の関係(和紙)・・・・・・・・・ 178

4-4-7 圧縮圧力と濡れ伸びの関係(コピー用紙)・・・・・・・・181

4-4-8 圧縮圧力と濡れ伸びの関係(和紙)・・・・・・・・・・・182

4-4-9 含水率と濡れ伸びの関係(コピー用紙)・・・・・・・・・・・183

4-4-10 圧縮圧力と濡れ伸びの関係(和紙)・・・・・・・・・・・・184

4-5. まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・187

おわりに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・188

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著者チェーザレ・ブランディ(1906-1988)は、イタリアのシエナ生まれで、ローマ国立中央修復研究所を創設し20年間所長をつとめました。その後、パレルモ大学やローマ大学などで教鞭をとりました。

本書は、修復技術ではなく理念について書かれたものです。彼は修復研究所や大学などの講義をまとめ、「修復とは何か」という命題に取り組んだ内容です。世界中の後進の修復家たちに多くの影響を与えた書といわれています。

 

主な内容

日本語版まえがき

チェーザレ・ブランディについて ジュゼッペ・バジーレ 

修復の理論 

1 修復の概念 

2 芸術作品における〝物質〟 

3 芸術作品の〝潜在的な統一性〟 

4 芸術作品と修復に関する〝時間〟

5 歴史性の要件からみた修復 

6 美的な要件からみた修復

7 芸術作品における〝空間〟 

8 予防的な修復 

補遺 

1 偽造 

2 欠損部処置の理論的注解 

3 モニュメントの修復のための原則 

4 古代絵画の修復 

5 パティナ、ワニスおよびヴェラトゥーラに関連する絵画の洗浄 

6 「ワニスとグレーズに関する事実に基づく考察」 

Some factual observations about varnishes and glazes

7 修復の問題として額縁を取り去るか、それとも保存するか 

監訳者あとがき 小佐野重利 

 

『修復の理論』 

著者: チェーザレ・ブランディ

監訳: 小佐野重利

訳: 池上英洋・大竹秀美

発行日: 2005630

発行: 三元社

http://www.sangensha.co.jp/allbooks/index/159.htm

判型: A5判、288

定価: 3000円(税別)

(文責 神谷)

 

 

 

 

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