坂本氏は、会報「土地家屋調査士」9月号(22~25p)に「津波被害を受けた登記簿の修復作業」を執筆。氏は、スマトラ沖大地震やインドネシア・アチェ州の津波被害からの文書救出に参画。東日本大震災や東南アジアでの経験をもとに、次なる大規模災害に備えるための留意点などを述べています。
大規模な被災を受けたインドネシアでは、「法治国家を維持する上で不可欠の法的拠り所」「歴史的遺産として後世に残すべき紙媒体の原資料」の二つを根拠にして、迅速に土地台帳原簿の救出と復旧を実行。復旧事業完了後には「災害時に、重要政府文書およびオーセンティックな文書類を救出・保全する」法律を制定、重要文書の救出・保全を義務化までしています。
もともとインドネシアには、公文書の素材や筆記材料などの耐久性について国のスタンダードがあり、アチェ州の土地台帳の97%が救われたそうです。
東日本大震災において、坂本氏は早い段階で東北の被災地に入り、ライフラインや交通、通信網の断絶、ガソリンの欠乏などを経験。FEMA(アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁)が加わって作成した『Field Guide to Emergency Response 』などを参考にして、大規模災害に備えるための初動留意点なども提言しています。
あわせて、すみやかに外部の災害復旧会社に支援要請することや、各省庁、出先機関、専門業界、専門職能集団などの「個別のチャンネルで、的確な被害情報やニーズの把握が必要である」と力説しています。(文責 神谷)
『Field Guide to Emergency Response 』(2006):
http://www.heritagepreservation.org/catalog/product.asp?IntProdID=33
日本土地家屋調査士連合会:
http://www.chosashi.or.jp/index.html
会報「土地家屋調査士」:
会報(一年分2,208円)は個人でも購入可能です。
http://www.chosashi.or.jp/activity/publications.html
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