水害に遭った紙資料の緊急保存に塩水を使う

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東京大学大学院の製紙科学研究室(江前敏晴准教授ほか)は、駿河台大学の坂本 勇氏と共同研究をし、水害被災した紙文化財の塩水を用いた緊急保存法を開発しました。201171日に開催の紙パルプ技術協会の第78回紙パルプ研究発表会で内容を公表する予定でしたが、製紙科学研究室では事前にウェブサイトにアップしました。東日本大震災による紙資料の救出に緊急性があるため、紙パルプ技術協会の許可を得て掲載したそうです。

 

2004年に発生したインドネシアのスマトラ沖地震の大津波によって被災した土地台帳にカビがほとんど発生していなかった、という坂本 勇氏の報告をきっかけにして開発されたものです。

実験結果では塩濃度3.5%以上の塩水に紙を浸けると時間が経過しても菌の繁殖が抑えられることがわかりました。残存塩による紙の劣化については今後の研究課題ですが、今回の東日本大地震は被災の規模が非常に大きいため、従来の真空凍結乾燥法などでは量的に間に合わないことが見込まれるため、さらなる研究が期待されています。(文責 神谷)

 

江前敏晴のホームページ:

http://psl.fp.a.u-tokyo.ac.jp/hp/enomae/

「水害被災した紙文化財の塩水を用いた緊急保存法の開発」(pdf 572KB):

http://psl.fp.a.u-tokyo.ac.jp/hp/enomae/publish/pdf/First-Aid_for_Paperby_Using_Salt_Water.pdf

 

 

 

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