樹皮紙とは耳慣れない言葉ですが、カジノキなどの生皮をビーター(石棒)で打って叩き延ばして作る紙のことです。東南アジアでは、樹皮を叩き延ばしてして布のように使った歴史もあります。原物の古いものはあまり残っていませんが、道具(ビーター)が各地で見つかっています。
ていねいに作られた樹皮紙は均質で、和紙やトレーシングペーパーのように薄いものもあります。
文書修復家の坂本勇さんはベトナムで文書修復の指導をした際に、龍謄紙(りゅうとうし)に出合ったことで、東南アジアの美しい伝統紙に興味を持ったといいます。坂本さんの収集した樹皮紙や道具などをもとに、紙の博物館にて企画展『アジアの樹皮紙の美』が開催されています。(2010年6月19日~7月4日)
「紙といえば繊維を水に分散させ漉きあげたものが一般的ですが、木の皮をたたいて作る樹皮紙についてはほとんど研究・調査がされていません。できるだけ多くの方々に観ていただき、樹皮紙がどこで生まれてどのようなルートで広がったのかなど、今後の研究が進むことを願っています。」(坂本さん)
期間中の6月26日(土)と7月3日(土)には、それぞれ坂本さんの講演会とハンズ・オン&レクチャーが予定されています。(文責 神谷)
詳細は紙の博物館サイトで:

コメントする