2009年5月アーカイブ

2004年の台風24号による水損史料の救助記録

 

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近年、地球温暖化などが原因とされる台風による大規模な風水害が多くなってきています。本書は、04年の台風24号による文書資料の水損被害からの救助記録です。同年は、豪雨・台風・高潮などによる被害が多発した年でした。1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに組織化された団体「史料ネット(歴史資料ネットワーク)」は、水害史料のレスキューに取り組みました。

 

内容の前半は、兵庫県内と京都府内での資料保全、修復活動の報告とこれをもとにしたボランティアリーダーに対する講習会「水損史料ワークショップ」の記録です。後半は、風水害への事前対応や防災体制について考える「風水害から歴史資料を守る」シンポジウム(2005年)の記録が中心になっています。巻末には、被災史料調査活動用マニュアルや水損史料の応急処置のための乾燥作業マニュアルなどの参考資料付き。

ボランティア活動の限界を感じながらも手探りで史料救出をした記録集です。(文責 神谷)

 

『水損史料を救う-風水害からの資料保全-

松下正和・河野未央編

2009.5、A5判 定価 1,600円(税別)

初版1,500

岩田書院 : http://www.iwata-shoin.co.jp/

 

 

主要目次(岩田書院ウェブサイトより)

歴史資料ネットワークによる新たな災害対応 ―水損史料保全活動の取組― 松下・河野

第Ⅰ部 風水害で被災した歴史資料の救出活動をめぐって ―活動とその後の展開―

 第1章 兵庫県内 2004年台風23号被災歴史資料保全および修復活動 河野未央

 第2章 京都府内 2004年台風23号被災歴史資料保全活動 松下正和・木村修二

 第3章 水損史料修復ワークショップ 河野未央・松下正和

 第4章 史料ネットにおける「ボランティア」再考 加藤宏文

第Ⅱ部 シンポジウム記録「風水害から歴史資料を守る」

 福井史料ネットワークの活動 多仁照廣

 台風23号による被災資料調査・レスキュー活動 木村修二

 台風23号による水損資料の修復 河野未央

 コメント 前田喜一・小寺誠・加藤晃・吉岡博之

討  論

水損史料保全活動をめぐる現状と課題 松下正和

参考資料

(被災自治体文化財担当部局へのFAX/ボランティアセンター宛FAX/被災史料調査活動用マニュアル/被災地での配布チラシひな形/史料レスキュー時にとりかわす史料借用文書/県への水損史料乾燥機関斡旋依頼状/水損史料乾燥作業マニュアル)

 

*歴史資料ネットワーク: http://www.lit.kobe-u.ac.jp/~macchan/

 

 

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カンヌ映画祭でNPO団体World Cinema FoundationをPR

 

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『タクシー・ドライバー』や『ケープ・フィア』、アカデミー賞監督作品『ディパーテッド』などの映画作品で有名なマーティン・スコセッシ監督は、513日からの第62回カンヌ映画祭で映画の修復・保存を訴えました。

同監督は、2007年にWorld Cinema Foundation**を立ち上げ、発展途上国などで放置されてきた過去の映画作品の修復・保存を手がけています。たとえば、1973年にセネガル共和国で制作された『Touki Bouki(The Journey of the Hyena)』(トゥキ・ブゥキ/ハイエナの旅)は2K(横2000ピクセル)のデジタル復元をしました。デジタル化の最終工程で35mmフィルムにもしています。ほかにも、トルコやモロッコ、ルーマニアなどの作品も復元を済ませています。

 

映画用のフィルムは、発火性の高いNC(ニトロセルロース)ベース、ヴィネーガーシンドローム(酢酸の発生による自壊現象)が問題になっているTACベースフィルムなどで制作された作品の保存が急務になっています。(文責 神谷)

 

*バラエティ・ジャパン: http://www.varietyjapan.com/news/movie/2k1u7d00000nuvr6.html

**World Cinema Foundation : http://worldcinemafoundation.net/

 

 

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全史料協がアーキビスト養成と資格認定制度にかかわる40年以上の資料をまとめました。 

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資料集には、196911月の日本学術会議の勧告「歴史資料保存法」にはじまり、20089月の日本アーカイブズ学会が内閣府の中山恭子公文書管理担当大臣に提出した「公文書管理の在り方に関する有識者会議『中間報告』に対する意見書」まで、38本の記録が収録されています。

 

全史料協(全国歴史資料保存活用連絡協議会)の専門職問題委員会は、1996年から専門職の養成制度に関する諸問題を検討してきました。全史料協が組織と業務の見直しをし、20年度末をもって委員会が「調査・研究委員会」に引き継がれることになりました。『アーキビスト制度関係資料集』は専門職問題委員会の活動をまとめたものです。(文責 神谷)

 

 

『アーキビスト制度関係資料集』

編集 全国歴史資料保存活用連絡協議会 専門職問題委員会

2009.3235p、A4

(ご注意)発行部数が少ないため、一般には配布はされていません。全史料協加盟機関などで閲覧ください。

お問い合わせ先 : 全史料協 調査・研究委員会事務局(埼玉県立文書館内)

http://www.saimonjo.jp/01_top/Index.html

 

 

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「会員企業からのニュース」など新しいコンテンツが加わりました。

 

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情報保存研究会(略称JHK,加盟26社)は、5/1からウェブサイトをリニューアルしました。 JHKは、原物資料の保存と活用に貢献する企業の団体です。2000年から、公文書館をはじめとする情報保存機関へさまざまな発信をしてきました。たとえば、無償配布している『JHKダイレクトリ』や年一回のシンポジウム開催など、企業ならではの特色ある情報提供をしています。

 

リニューアルのポイントは、質問者が匿名で各企業に相談できるユニークな仕組み「質問箱」を前面に出したこと、関連団体のセミナーのお知らせページを作ったことに加え、「会員企業からのニュース」のスペースも用意したことです。企業の新製品やサービスなど、最新情報の発信が期待されています。

(文責 神谷)

 

情報保存研究会:  http://e-jhk.com/

 

 

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