日図協 資料保存委員会が「保存管理チーム」の報告を出版
日本図書館協会 資料保存委員会では、06年に「保存管理チーム」を組織化し10回のセミナーを開催してきました。『資料保存の調査と計画』は、チームの主要テーマを一冊にまとめたものです。第一章では、蔵書の保存調査の総論を、第二章以降は各機関の先駆的な取り組み事例を紹介しています。付録には、蔵書状態調査のための標本抽出法と関連文献の案内が載っています。
80年代の図書館蔵書の酸性紙問題以降、図書館やアーカイブズではさまざまな資料保存対策を実行してきました。保存修復の原則や段階的保存手当て、予防的保存などの考え方が普及し成果をあげています。これらを総称して「コンサベーション:Conservation」と呼んでいます。
一方、図書館やアーカイブズの「将来にわたって資料の利用を保障する」という使命や役割を達成するためには、保管環境の整備や代替(媒体変換)、災害対策、セキュリティ、職員や利用者への教育等々の総合的な方策「プリザベーション:Preservation」が必要です。
ともすれば「コンサベーション」に偏りがちであった今までの資料保存の実践を組織的な取り組みにしていくためも「プリザベーション」の進展は不可欠です。保存管理チームは、このような考え方に基づいて結成されました。
代替保存や防災なども同チームのテーマです。今後は「代替保存」についても出版の計画があるということです。(文責 神谷)
『資料保存の調査と計画』
安江明夫監修 日本図書館協会資料保存委員会編集企画
2009.3.5、 141p、A5判 定価1,890円(税込)
初版1,500部
(目次)
1 図書資料の保存状態調査(木部徹)
2 学術資料の調査と計画-東京大学経済学部図書館の事例(小島浩之)
3 地域資料の調査と計画-小平市立図書館の事例(蛭田廣一)
4 公文書の調査と計画-琉球政府文書の事例(大湾ゆかり)
5 マイクロ資料の保存状態調査(安江明夫)
6 マイクロ資料の調査と計画-東京大学東洋文化研究所の事例(田崎淳子)
保存管理チーム セミナーの記録 :
http://www.jla.or.jp/hozon/hozonkanri/seminar_kiroku.html
保存管理チーム トップページ :
http://www.jla.or.jp/hozon/hozonkanri/hozonkanri.html
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