2009年3月アーカイブ

アーカイヴ ディスク テスト センターが094月から稼働

 

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「光ディスク寿命推定試験法」がISO/IECにより、081月に正式な国際規格として承認されました。光ディスクの普及推進を行っているCDsソリューションズ**(中島平太郎会長、事務局 東京都千代田区)では、試験の運用準備をしてきましたが、094月にセンターラボラトリー(千葉県松戸市)が稼働することになりました。第三者機関の試験運用では世界初です。

 

光ディスクの期待寿命の推定は、温湿度を変化させることによる加速試験によるものです。テストセンターの所定の試験(ISO/IEC10995:最低30年以上の寿命)に合格すると、認定マークが与えられます。

 

光ディスクは、データの保存手段として様々なメディアがあり、品質が規格を満たさないものや寿命の短いものも出回っています。公文書などは成果物の受け渡しが電子データになってきており、信頼性について不安がつきまとっていました。

 

当初は、120mmと80mmのDVD±Rのみの試験になりますが、1年後をめどにCD-Rの受付けも準備中です。ISO/IEC10995がDVDフォーマットに対応していること、「アーカイヴ」の概念から書換え可能なディスクより一回だけの書き込みしかできない「-R」などを優先したものです。(文責 神谷)

 

 

ISO International Organization Standardization(国際標準化機構)

IEC :International Electro technical Commission(国際電気標準会議)

**CDsソリューションズ:光ディスク関連業界の約40社が加盟している任意団体。

 

CDs21ソリューションズのプレスリリース(pdf 444KB) :

http://www.cds21solutions.org/jp/whatsnew/data/iso20090305.pdf

CDs21ソリューションズ トップページ :ウェブサイトには3/25までにテストセンターの詳細が載る予定。

http://www.cds21solutions.org/index2.html

 

 

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200931日 CBS番組「サンデーモーニング  Dealing with "Data Rot"」から

 

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CBS「サンデーモーニング」司会のポーグ氏は、映画製作者やプレゼンテーションソフトの利用者にインタビューし、過去に作成したデータがハードウェアやソフトウェアが原因で読み取れないことを報告しました。彼は、シリコンバレーのコンピュータ歴史博物館やニューヨーク公共図書館、アメリカ議会図書館なども取材、古いアナログ・デジタルデータを変換するVidi Pax社についても紹介しています。

 

コンピュータ歴史博物館のシニアキュレーターのダグ・スパイサー氏は、3つのステップで、データ保存することをすすめています。 (1)デジタルへの変換 (2)テープやフィルムは冷暗所に (3)フォーマットが変わるたびに、データの移し替えを怠らないこと、です。

 

司会者は番組の最後に、Vidi Pax社の担当者サム・ベルガ氏にたずねます。

「長持ちする記憶媒体は?」

回答は、下記サイトをご覧ください。(文責 神谷)

 

CBS NEWS "30years of Sunday Morning" (英語 8分程度の動画もあり) :

http://www.cbsnews.com/stories/2009/03/01/sunday/main4836569.shtml

 

 

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日図協 資料保存委員会が「保存管理チーム」の報告を出版

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日本図書館協会 資料保存委員会では、06年に「保存管理チーム」を組織化し10回のセミナーを開催してきました。『資料保存の調査と計画』は、チームの主要テーマを一冊にまとめたものです。第一章では、蔵書の保存調査の総論を、第二章以降は各機関の先駆的な取り組み事例を紹介しています。付録には、蔵書状態調査のための標本抽出法と関連文献の案内が載っています。

 

80年代の図書館蔵書の酸性紙問題以降、図書館やアーカイブズではさまざまな資料保存対策を実行してきました。保存修復の原則や段階的保存手当て、予防的保存などの考え方が普及し成果をあげています。これらを総称して「コンサベーション:Conservation」と呼んでいます。

 

一方、図書館やアーカイブズの「将来にわたって資料の利用を保障する」という使命や役割を達成するためには、保管環境の整備や代替(媒体変換)、災害対策、セキュリティ、職員や利用者への教育等々の総合的な方策「プリザベーション:Preservation」が必要です。

 

ともすれば「コンサベーション」に偏りがちであった今までの資料保存の実践を組織的な取り組みにしていくためも「プリザベーション」の進展は不可欠です。保存管理チームは、このような考え方に基づいて結成されました。

代替保存や防災なども同チームのテーマです。今後は「代替保存」についても出版の計画があるということです。(文責 神谷)

 

 

『資料保存の調査と計画』

安江明夫監修 日本図書館協会資料保存委員会編集企画

2009.3.5 141pA5判 定価1,890円(税込)

初版1,500

 

(目次)

1 図書資料の保存状態調査(木部徹)

2 学術資料の調査と計画-東京大学経済学部図書館の事例(小島浩之)

3 地域資料の調査と計画-小平市立図書館の事例(蛭田廣一)

4 公文書の調査と計画-琉球政府文書の事例(大湾ゆかり)

5 マイクロ資料の保存状態調査(安江明夫)

6 マイクロ資料の調査と計画-東京大学東洋文化研究所の事例(田崎淳子)

 

保存管理チーム セミナーの記録 :

http://www.jla.or.jp/hozon/hozonkanri/seminar_kiroku.html

保存管理チーム トップページ :

http://www.jla.or.jp/hozon/hozonkanri/hozonkanri.html

 

 

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『巨大博物館の至宝15部門ベスト3づくし』 NHK BShi

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 2009年319日(木)20002150に、NHK BShiのハイビジョン特集で、東京国立博物館の「部門ベスト3」が放映されます。番組では、博物館を15の部門に分け各現場の作品内容や注目すべき技術などを紹介します。

保存修復室からは、書画の掛軸装や巻子(かんす)の「太巻芯(太巻添軸)」や作品の安全性に配慮したデザインの中性紙保存箱、書見台などが取り上げられる予定です。博物館で日夜研究に携わっている「現場」だけが知るエピソードや工夫を多様な角度から解説します。(文責 神谷)

 

ハイビジョン特集 BSオンラインのページ :

http://www.nhk.or.jp/bs/hvsp/

 

 

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初期ルネサンス作品、ジョット(伊)の『バディア家の祭壇画』を三次元分析

 

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(独)情報通信研究機構(略称 NICT,理事長 宮原秀夫)は、テラヘルツイメージング法によりウフィツィ美術館所蔵、イタリア絵画の父 ジョット作品『バデイア家の祭壇画』を分析しました。

従来、文化財の科学調査における物質の同定には、有機物には赤外分光、無機物には蛍光X線などが使われてきましたが、金属以外の物質からなる作品の三次元の内部構造を調べる方法がありませんでした。

 

テラヘルツイメージング法は、作品の内部構造を非破壊、非接触で観察することができます。テラヘルツ波は、光と電波の中間に位置する、おおむね0.110THz(テラヘルツ)の周波数帯の電磁波です。1秒間に1兆回振動する波の周波数といわれています。

今回の分析では、絵画の下地の構造が石膏層2層であることがわかりました。ジョットが中世の技法、絵が祭壇の装飾という扱いだった時代の技法を用いながら、ルネサンスの特徴である自然で人間的な作品を描いたことを解明しました。

年内には修復記録が出版(イタリア語)される予定です。(文責 神谷)

 

(独)情報通信研究機構 報道発表のページ:

http://www2.nict.go.jp/pub/whatsnew/press/h20/090225/090225.html

(独)情報通信研究機構トップページ:

http://www.nict.go.jp/index-J.html

 

参考文献 :

「テラヘルツ波による非破壊検査法の可能性」

(文化財保存修復学会第29回大会研究発表要旨集 2007

 

 

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