• はじめに
  • 紙の基礎知識
  • 保護紙入門
  • 資料保存Q&A
  • 保存対策事例
  • ブログ
  • リンク
HOMEデジタルもんじょ箱保存対策事例>清里フォトアートミュージアム(K・MoPA) 写真の保存と収蔵環境について

保存対策事例

保存対策事例 第4回(2009.01.20) ▲保存対策事例トップへ
清里フォトアートミュージアム(K・MoPA) 3/3応募から始まる作品の保存〜ヤング・ポートフォリオ

写真を後世に伝えるために

K・MoPAの重要な理念であり活動の1つ、ヤング・ポートフォリオでは若手作家の作品を購入し、永久コレクションとします。作品は、保存環境と方法に最善の方策を採った収蔵庫で、保存されます。
初期作品というのは、限りないエネルギーを秘めています。収蔵することによって当館は、その作品の、作家のいわば「心のふるさと」になります。作品を購入した作家をレセプションに招待し、「作品永久保存証書」を渡します。

そのため、応募の段階から「作品の保存」に関する意識が求められています。プリント写真は、「もっとも脆弱な紙資料の一つ」といわれるほどデリケートで取り扱いに注意を要するからです。
長期保存が可能な技法および素材であることを条件にしています。募集要項に応募規定として作品の送付方法を記載しています。不思議なもので、梱包の方法で、ある程度作品のクオリティがわかります。それは自分の作品を介して他者とコミュニケーションをとるという意識の部分で一致するからかもしれません。

①作品は裏か表に必ずサインし、1点ずつ透明の袋(ポリプロピレンなど)に入れる。

②楷書で記入した作品票を袋の裏面に貼る。

③作品が折れないように厚紙に挟む。

④適度な包装をして送付。

(見本ではズレない・作品を外しやすいよう四隅にコーナーをつけています)

(見本ではダンボールとガムテープで梱包しています)


*上記は梱包の例です。応募にはこの他にも必要な事項がありますので、必ず募集要項を確認してください。


▲田村泰男氏











ヤング・ポートフォリオの募集要項は K・MoPAのHPをご覧ください。 http://www.kmopa.com/



今後の課題

田村氏にK・MoPAの今後の課題についてたずねました。
デジタル技術の急速な進展とインクジェットプリントが受け入れの課題です。保存の観点からすると、技術的に不安定ながら見た目ではわかりませんので作家とのやりとりを信用するしかありません。インクジェットの場合は、画像堅牢度の高い顔料インクを使うよう指定しています。

また、ヤング・ポートフォリオは毎年実施しているので、収蔵スペースが一杯になりそうです。現在は腹8分目といったところでしょうか(笑)


K・MoPAの印象は、写真が好きで写真がたのしくて仕方がないひとたちが作っている美術館、でした。それは館長の細江氏が、「なんでも自分たちでやってみる」という方針をお持ちだからこその手作り感かもしれません。ありがとうございました。
(取材日2008年12月17日 於 清里フォトアートミュージアム)













取材協力
主任学芸員 山地裕子氏
広報主任   小川直美氏
清里フォトアートミュージアム
〒407-0301
山梨県北杜市高根町清里3545

(有)レイテック 立川宏司氏

掲載画像の無断転載を禁じます。

〒104-0028 東京都中央区八重洲2-4-1 ユニゾ八重洲ビル6階
TEL : 03-3273-8516 FAX : 03-3273-8518